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業務紹介

編集職

 「編集」とは、どんな仕事なのでしょうか?
 一言で表現すると、「書き手と読み手の間に橋を架ける仕事」ということができます。

 もう少し具体的に言うと、読み手の方たちが興味・関心を持っているテーマについて、最適な書き手を探し、本という橋をかけることで、必要とされている知識や情報・ノウハウなどを届ける仕事です。読者に知りたいことを届ける媒介者、「橋の工事人」といえるかもしれません。
 その「橋」、書き手と読み手をつなぐ媒体は、紙の書籍・雑誌の比重が今も高いですが、時代の変化とともに、電子書籍やアプリ、WEB、動画の商品なども増えてきています。

 では、その編集の仕事を中央法規出版という会社では、どれくらいの規模感で行っているのでしょうか。
 我が社には現在、109名の編集者がいます。会社の規模からすると編集者の人数は多いと思います。
 編集部は東京と岐阜にありまして、東京の第1編集部と岐阜の第2編集部が協力して本を作る体制をとっています。
 年間の発行点数はトータルでだいたい300点くらいになりまして、第1編集部、第2編集部それぞれの中の組織は、担当する分野ごとにセクションを分けています。

 続いて、編集者である我々が、具体的に1冊の本を作るプロセスはどのようなものなのでしょうか?
 まず、制作のスタートは、読み手の人たちが今どんなことに興味・関心をもっているのか、読者のニーズをつかむところから始まります。ニーズをつかんだら、その内容を表現するのにもっともふさわしい書き手を探し、その方と一緒に企画を立て、目次構成などを練ります。
 この最初の2つの工程、どれだけしっかりとニーズを把握し、適切な著者を見つけ、的確な構成を立てられるか。ここが本づくりの心臓部です。

 そして、企画にゴーサインが出たら、著者に原稿を書いていただきます。原稿執筆の間も、編集者は必要な資料を探して届けたり、著者と内容や表現の方法について議論をしたりしながら、著者をサポートします。
 著者から原稿が届いたら、その原稿が企画の趣旨通りの内容になっているか、読者にもっと刺さる表現はないかなど、原稿をすみずみまで読み、著者とやりとりを重ねながら、原稿を完成させます。ここまでが、第1編集部単独の仕事になります。

 ここから、第1編集部と第2編集部の2人の編集者が協力して、原稿を本の形に作り上げていく工程に移ります。
 第1編集部から第2編集部に送った原稿に対して、第2編集部の担当者は、法律や制度面などの事実関係に間違いがないか、誤字脱字はないかなど、ファクトチェックや校正を行います。そののち、印刷所へ原稿を送り、業界用語でゲラと呼ばれる本の仕上がりと同じ形の校正刷りを出してもらいます。
 その校正刷りを著者と2人の編集者が確認・修正するプロセスを2度ほど繰り返し、本の完成に近づけていきます。

 一方で、第1編集部の担当者は、本文を作る作業と並行して、本のカバーデザインを外部のデザイナーと相談しながら作っていきます。
 また、出版後にどのように本を売っていくか、広告宣伝や販売の方法などについて営業部と相談を重ねます。
 こうして、複数のプロセスが同時並行的に進み、1冊の本が世の中に出ていくことになります。

 以上のように、中央法規出版では、1冊の本を作るにあたって、第1編集部と第2編集部の2人の編集者が担当に付く、手厚い制作体制をとっています。これは、間違いが許されない法令書を発行している出版社ならではの大きな特徴といえます。
 また、こうした正確さを担保する仕組みをもっていることが、読者からの信頼の厚さにもつながっていると自負しています。

 次に、こうした編集・制作体制で作っている我が社の刊行物をご紹介します。
 大きく分けると、当社の刊行物は5つのカテゴリーに分けることができます。

1.実務書
 主な分野としては、社会福祉、看護・保健・医療、保育・子育てがあります。
 いずれも、それぞれの分野の専門家をめざす学生さんの学習支援から、現場での実務をサポートする書籍が中心になっています。

2.制度系書籍
 「中央法規」という社名からもわかるとおり、我が社では一番歴史の長いカテゴリーになります。
 「厚生法規総覧」に代表される加除式の法規集のほか、厚生労働分野のいろいろな法律を収載した六法、それらの法律の解説書、さらに法律や制度に基づいて仕事をする方々のための手引きやハンドブックなどを出版しています。

3.一般書
 実務書や制度系書籍にくらべれば出版点数は少ないのですが、ケアの専門家だけでなく、一般の方も含めた多くの方々に読んでいただける書籍も発行しています。

4.雑誌

 「おはよう21」
  介護福祉士、ホームヘルパーさんなど、介護の仕事に従事しておられる方々に向けたもの。

 「ケアマネジャー」
  介護支援専門員という、ケアのコーディネートを行う方たちに向けたもの。

 いずれも20年以上の歴史をもっており、それぞれの分野ではトップシェアを占めるリーディングマガジンです。月刊誌ですので、現場のリアルな動きを反映し、その時々の読者の興味関心に応える俊敏さやアンテナの感度が大事になります。

5.デジタルコンテンツ
 時代の趨勢や、特に昨今はコロナ禍という状況も反映してニーズが高まっており、発行点数は年々増えています。
 種類としては、WEB上のサービス、アプリ、電子書籍、動画商品などがあります。

 以上のように、5つのカテゴリーにわたり、さまざまな書籍・商品を作っています。

 いずれの商品にも共通するのは、人々の暮らしが今よりも少しでも健やかになるように、という願いが込められていることです。
お年寄りや障害を持つ方、小さな子どもたちが幸せに暮らせる社会こそ、本当の意味で豊かな社会だと思います。
 そういう社会づくりに寄与したいという志のある方にとっては、とても働きがいのある会社です。気持ちの通じ合う仲間が増えることを願っています。

営業職

 編集部と並ぶもうひとつの大きな柱、営業部における「営業職」の仕事をご説明いたします。

 通常、書籍を購入される場合は、みなさんは書店さんに足を運ばれ、また最近はネットですべて済ませる、という方も多いかと思います。
出版流通におきましては、出版社と書店さんの間に「取次」とよばれる卸売問屋的な位置づけの流通業者さんがおられます。

 一般的に、出版社はこの取次さんと書店さんに営業活動を行いまして、新刊の案内や配本、フェアの提案、返品の対応などの仕事を行っております。ですから、出版社の営業といえば、この「書店ルート」が中心であり、通常はほぼそれだけになりますが、当社は書店ルート以外の販売チャネルを持っています。そして、それは当社独自の「多彩な販売体制」を築き上げており、具体的には、書店ルートの他に、「本省団体ルート」「直販ルート」といった販売体制を持っています。

 それでは、中央法規出版での「営業の要」である、直販ルートについて説明させていただきます。
 まず、直販ルートはその名の通り、エンドユーザーであるお客様に直接商品を販売するものです。具体的には、

 ・社会福祉士や介護福祉士を養成する学校や大学で、教科書として採用されるテキスト
 ・福祉施設や病院、自治体などで働く方が、業務で活用する専門書や参考書
 ・職能団体や企業の方が、会員や職員のキャリアアップのために行う研修のテキスト

 こういったものを、当社の営業マンが直接現場に出向いて、販売交渉や提案を行っています。

 当社は、東京本社を含めて、全国に6つの営業所を持っています。仙台、東京、岐阜、大阪、広島、福岡の各営業所には、3名から7名の営業担当がおり、全国47都道府県を計33名の営業社員でカバーしています。
 これほどの人数の営業社員を持っている出版社は、おそらく当社くらいであり、この営業力こそ、当社の強みと言えます。

 直販のお客様は、福祉、保育、看護などの専門職を養成する学校や大学、都道府県庁をはじめとする各自治体、社会福祉士会や介護福祉士会などの職能団体、食品や人材育成関連などの民間企業、病院、介護保険事業所、保育所など、多岐にわたりますので、これらのお客様を定期的に訪問し、提案営業や情報提供などを行っています。

 もう少し具体的に、直販営業の日々の業務についてお話しします。当社の直販営業は、「直行直帰」が原則となります。
 朝、自宅から直接お客様のところへ向かい、何件か訪問して1日の営業活動を終えたら、そのまま自宅へ戻るという形です。

 もちろん、入社した直後から直行直帰ということではありません。
 しばらくの間は、先輩社員に同行する研修期間が設けられていますので、その点はご安心ください。

 1日の営業活動が終わったら、ノートパソコンで業務日報を入力します。また、月初と月の半ばには営業会議が行われます。このときは出社して上司や先輩からさまざまなアドバイスをもらうことになります。
 直行直帰ではありますが、朝と夕方には毎日朝礼、夕礼があります。随時他のメンバーと連携しながら業務を進められますので、不安になることはありません。なお、仕事で使う営業車、ノートパソコン、スマートフォンなどは、会社から支給されますのでこちらもご安心ください。

 取扱う書籍が専門書ということもあり、最初は知識不足でうまくいかないことがあるかもしれませんが、会議の場では上司や先輩からさまざまなアドバイスがもらえます。また、定期的に商品知識の勉強会も行われておりますから、業界知識や商品知識は仕事を通じて徐々に蓄積されていきますし、営業活動を通じて、お客様から教えていただくことも多々あります。

 当社の直販営業は、「需要創造営業」と「地域密着営業」を2本の柱としています。お客様の個別事情に対応した提案ができることが、当社が選ばれ続ける理由だと自負しています。最後に、当社の営業は、編集に負けず劣らず非常にやりがいのある仕事です。その理由は2つ。

 ・ひとつは、中央法規の書籍が、お客様から非常に高く信頼されているということを、肌で感じることができるということ。
 ・もうひとつは、厚生分野の第一線で活躍する方々に、必要な情報を届けるというとても社会的意義の高い仕事だということ。

 仕事を通じて自分が社会貢献を果たせているという実感。それをひしひしと感じることができるのが、中央法規の仕事です。
皆さんと一緒に働くことができることを、楽しみにしています。

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